読み切り作品だからこそ

読み切り作品は読者にとって敷居が高いです。ナンバー5でもいった様な事柄が影響しているからなんですが、取り扱うテーマが身近な物であったり、共感出来るものであったりすることによってその敷居は低くなります。雑誌でも少年誌や青年誌など世代別に分けられている様にその世代で共感できるような大まかなテーマを扱っていますよね。この共感という部分を上手く使うことが出来ると編集部の目にとまりやすくなります。うまくこの共感というテーマを上手く見つけてみましょう!

人間的な共感

この共感は、非常にあいまいながら、不特定多数の人たちのおおよその考えを指します。
ではどのような考えのことを指すか?いくつかあげてみます。

1.男は背中で語るモノだ!

2.彼女がいるから浮気はだめだ

3.人を殺してはいけない

4.人生は常に勉強だ

適当に4つあげましたが、どれを「共感」というでしょうか?

・・・・・・実は全部はずれです。
引っ掛け問題みたいな感じになりましたが、どうして?と思うかもしれませんね。
3番なんかは、当たり前だろ!と怒られそうですけど。実はこれらあげた4つにプラスαで「共感」になります

では先ほどあげたものに、プラスαをつけてみましょう

1.男は背中で語るモノだ+そういった生き方がしたい

2.彼女がいるから浮気はだめだ+でも他の女性とも遊びたい

3.人を殺してはいけない+でもこの憎しみは晴れない

4.人生は常に勉強だ+でも楽もしたい

要は、プラスは「本質」の部分です。共感というのはきれいごとではない部分ということです。それは真理であって、共感を呼ぶということです。
3番なんかは、確かにみんなわかっています。殺しちゃいけないって事ぐらい。でも、たとえば主人公の親や身の回りの人が残酷に傷つけられたら…その心境もわかるってことになります

難しい話になりますが、悪い人も人生があるんだから生きる権利があるというのは、法律でも罪を償えばという形になってますが、たとえば悪い奴がそれでもまったく反省していなかったら、読者は「こいつ生きる価値ねぇよ」と思います。これがいわゆる心情がはいった考えということになります。2番なんかは、男なら誰でもそう思っていることでしょう。今付き合っている彼女が傷つくじゃない!という意見はやはり世の中の多くの人が思うことでしょう。けれど、男はそういいながら、やっぱりいろんな女性と遊びたいと思っているものということです。
共感というのは難しいモノで、実際先にあげた4つの事柄は、読者がさめてしまうということです。
なぜ冷めるというか、それはそんなことを言われなくてもわかっているという解釈ですね。それでも、そうは思っていたいという真理とそんなことやってられるかという真理が微妙に交差している感じのラインが共感を得るラインということですね。

後押しになる力

さてなぜ共感を得れると武器になるのか?ということですが、簡単に読者は興味を持ち、漫画の世界にすすんで入ってくるということです。これは、「あっ俺もそう思う!」と思わせれば、読者は興味を持ってくれますね。これは、書き方や構成なんかよりもずっと強い武器になるはずです。
やはり、マニアックな考え方はなかんか理解されないものですから、やはりそう思うというパワーはかなりの後押しとして、読者は食いつくということですね。確かにあたしい考え方を提案したり、知らない世界を面白く描くというモノもジャンルとしてありますから、一概には言えないです。ただし、このパワーはやっぱりないよりあったほうが実に世界に入りやすいということもありますので、頭の隅に置いといて損はないんではないですかね。

王道という共感

王道とはなにか?

どこかで見たようなストーリーであったり、正義は必ず最後には勝つといった類の事を指します。

いわば作られたヒット作品が類似していたストーリーということになるんだと思うのですが、以前あるテレビ番組でべたドラマというコーナーがありました。このコーナー、簡単に言えば、ジャンル分けされたドラマの「ある、ある、ある」をまとめたドラマです。
一例を挙げると、サスペンスドラマのクライマックスは
「崖で説得」なんて感じです。
大事なのはわかっていてものめりこんでしまうという点です。確かにこのコーナーはそのべたさが面白いのですが、見入ってしまうと見れたドラマです。
つまり数あるドラマを見てきた私たちの中に刷り込まれている王道というのがあるんだと思います。この王道、決して使わないほうがいいとは思いません。
なぜなら、意識的人は話はハッピーエンドが良いとか、主人公は一度くじけて立ち上がると応援してしまうなど、人間の本質みたいなモノを必ずくすぐるようなつくりになっているからです。
では、編集さんに「どこかで見たような話だね」とか「ありきたりだね」といわれたしまうのがオチじゃないと思う方。ここからがポイントです。
この王道とは「どうして王道なのか?」という点を分析してみてください。
たとえばハッピーエンドが良いという心理はなぜでしょう?
終わりっぽいからとか読後感がよいとかいろいろありますが、なんと言っても物語が暗い世界や不幸せな現実があるからハッピーエンドがいいと思うわけです。
これが冒頭から幸せな毎日が続いていれば、ラストがハッピーエンドで終わったら・・・・・
何のおもしろさもありません。これが分析だと思います。
人間の心理をくすぐる手法は王道に隠されています。
しかしながら分析をして、新しい話を考えなければいけないということは大前提ですが。
しかし、その手法というのは古くなっても今もなお使い込まれ、なお人の心に響きます。
逆に言えば人はいつまでたっても進化しないという風にも置き換えられますが、その手法は知っといて損はないはずです。
基本的な王道路線を逆手に取った作品もありますが、それも王道あってのこと。やはり人はみなその王道に心惹かれ、情が出るのでしょう。
王道路線にあなたの個性を乗っけることによって王道を進化させ、新しい作品を作っていってください。

余計な台詞

連想させるということはいわば普段の日常の常識的な要素を使うことで短縮が可能になるわけです。たとえば、鍵のコマとアパートのコマで自宅というイメージが沸くように、常識という部分を上手く使うことでコマの短縮を図ることが出来ます。これが出来るようになってくると余計な独り言がなくなることにもつながります。上記の問題の中にもふれましたが、「やべっ撃っちまった…」こんな台詞を余計な独り言と言います。
この台詞は何に対して言っているかというと、読者に向けて説明しているという台詞になってしまっているのです。
後にリアルフィクションのページでも述べますが、人にもよりますが一人でいるときに独り言を言いません。(言う人もいますが)なのに新人さんが描く漫画は独り言をよく言うのを見かけます。
この独り言はなぜ描いてしまうか?


実はこの独り言は絵で説明しきれていない部分を補っているという表れになってしまっているのです。構図や動作のコマで上手く意味が伝われないかもしれない。わかりやすく台詞に出してしまっているとなるわけです。
連想と短縮、点と線を上手く使って余計な台詞を省く。これもページ内に納める一つの手法です。


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